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No.154

#夢日記 20250605

 食べ放題のコーナーがあるどこかにいる。料理を皿にたくさんとるが、デザートコーナーのケーキなどは食べ尽くされてしまっている。
 私は少女または少年である。気さくな男が、目の周りに赤の、頬に青いドーランのようなものを塗っている。何をしているのか問うと、別に、とか、気にしなくていい、とかそんなようなことを言う。
 男は人外の存在で、戦乱の神のようなものである。私を痛めつけた何かとの戦いに赴くつもりらしい。普段は飄々として穏やかな優男だが、今は空気をビリビリ震わせるような凄まじい怒りのオーラを感じる。私はすっかり焦って、そんなことをしなくていいと言う。戦化粧を終えた男は慈しむようなまなざしで私を見ている。
 私は男をこの場に引き止めようとする。皿に盛ってきた料理を食べ始めるが味はしない。徐々に満腹感だけを感じ始める。食べきれないかもしれないな、と思う。男が見守っている。優しい空気。少し怖いと思う。男の関心が戦いではなく今ここに戻ってきたようだと私は安堵するが、男の怒りは消えていない。神の圧倒的な力が私を守るように周辺で渦を巻いている。
 不意に私は男の腕に身を委ねたいような気持ちになる。男は運命のような、死神のような、戦勝の神のような、大きな存在である。それに身を委ねることには、諦めに似た心地よさがある。全てを諦めた私を二本の力強い腕が抱きとめる。この男はずっと私に執着していたのだと私は悟る。恐怖心を諦念が慰撫してゆく。

断片