encouragement #詩死者は毎朝あたらしく生まれる陽気な鳥のようにさえずりながら私の朝を飛び回るさあ湯を沸かせ、コーヒーを淹れろねむたい眼をこすってほら、始まりは大概ひどいものさ昼のあいだ死者は戸口に立って遠い街並みに目をみはっているときおり振り向くのは、ふと愉快になったからだあのときは実におもしろかったなそう思わないか? 忘れてしまったのか?ひかる小石を集めたじゃないか?夜更け、白い花々に埋もれながら死者の青ざめたくちびるが影の天井につづる歌へ、さあ耳をすまし水底の響きに弱々しい鼓動を横たえて眠れ、不安な夢からさめた幼子のようにかわいた眼をふたたび涙でいっぱいにして。 2023.9.15(Fri) 10:00:00 断片
死者は毎朝あたらしく生まれる
陽気な鳥のようにさえずりながら
私の朝を飛び回る
さあ湯を沸かせ、コーヒーを淹れろ
ねむたい眼をこすって
ほら、始まりは大概ひどいものさ
昼のあいだ死者は戸口に立って
遠い街並みに目をみはっている
ときおり振り向くのは、ふと愉快になったからだ
あのときは実におもしろかったな
そう思わないか? 忘れてしまったのか?
ひかる小石を集めたじゃないか?
夜更け、白い花々に埋もれながら
死者の青ざめたくちびるが
影の天井につづる歌へ、さあ耳をすまし
水底の響きに弱々しい鼓動を横たえて
眠れ、
不安な夢からさめた幼子のように
かわいた眼をふたたび涙でいっぱいにして。