No.192, No.189, No.188, No.186, No.185, No.184, No.141[7件]
#夢日記 2025年8月某日
とある小さな町にいる。見渡す限り農場が広がり、狭い範囲に密集した町の中には学校がひとつ洋品店もひとつバーもひとつ、そんな田舎町だ。
年に一度、おそらくはハロウィンの時期に、住民たちが集まって収穫祭を開く。私も町の住民なのでもちろん呼ばれている。私の家族(と私が考えている人々)も参加している。私たちは身内同士小さな輪になって踊るのだが、実は、踊る人間たちのあいだに悪しきものがまぎれこんでいる。悪魔のようなもの、邪悪な存在だ。どれがそうなのかは見てすぐわかる。私たちがくるくると回りながら踊っているあいだ、彼らはじっと立ち尽くしているからだ。顔は影になっていてよく見えない。
ひとつ気をつけねばならないことがある。踊りながら、互いから手を離してはならない。はぐれた者には、邪悪な存在が速やかに近づいてくる。絶対に手を離してはならない。わかっているのに、踊りの輪が加速して、私は誰かと携えていた手を一瞬離してしまう。遊園地のティーカップのように、私の仲間たちは回転しながら離れていってしまう。慌てて追いかけようとする私の目の前に、それが、あいつが立っている。影になっていた口元が見える。笑っている。笑っている!
そのとき、誰かの力強い手が私を引き戻してくれる。私たちは踊り続ける。手を離してはならない。互いから手を離してはならない。
とある小さな町にいる。見渡す限り農場が広がり、狭い範囲に密集した町の中には学校がひとつ洋品店もひとつバーもひとつ、そんな田舎町だ。
年に一度、おそらくはハロウィンの時期に、住民たちが集まって収穫祭を開く。私も町の住民なのでもちろん呼ばれている。私の家族(と私が考えている人々)も参加している。私たちは身内同士小さな輪になって踊るのだが、実は、踊る人間たちのあいだに悪しきものがまぎれこんでいる。悪魔のようなもの、邪悪な存在だ。どれがそうなのかは見てすぐわかる。私たちがくるくると回りながら踊っているあいだ、彼らはじっと立ち尽くしているからだ。顔は影になっていてよく見えない。
ひとつ気をつけねばならないことがある。踊りながら、互いから手を離してはならない。はぐれた者には、邪悪な存在が速やかに近づいてくる。絶対に手を離してはならない。わかっているのに、踊りの輪が加速して、私は誰かと携えていた手を一瞬離してしまう。遊園地のティーカップのように、私の仲間たちは回転しながら離れていってしまう。慌てて追いかけようとする私の目の前に、それが、あいつが立っている。影になっていた口元が見える。笑っている。笑っている!
そのとき、誰かの力強い手が私を引き戻してくれる。私たちは踊り続ける。手を離してはならない。互いから手を離してはならない。
風邪をひいてしまい、熱はすぐ下がったものの長引く咳に苦しめられていた。激しい咳込みのためか腰痛まで出現。病院に二度行き、新型コロナウイルスは陰性で、二度とも咳止めなどの薬を出してもらい帰宅。ようやく咳も腰痛も落ち着いてきた。
毎月の読了記録は月初めに記事を作成し、月末に投稿日を調整することとする。
#夢日記 2025年8月14日
図書館にいる。夢で見る公立図書館や大学の図書館、書店などはいつも雰囲気が似ている。
私は何か要求があって守衛室へ行く。扉が開くなり、大柄な初老の守衛がホテルマンのような制服を身につけて立っている。守衛はにこやかに、あなた昨日もここにいらっしゃいましたよ、と言う。私は初め、そんなはずはないと否定しようとする(だってこれは夢なのだ……夢だということを夢の中の私は理解している!)だが少しずつ、自身の認識に対する疑いが首をもたげる。そういえば私は、ここへ来る夢を昨日も見たのではなかったか? 昨日なのか、二度寝をする前なのかはともかく……(などと考えてしまうところが夢の中の思考の限界だ、実際には同じ夢など見ていない)。
派手な容姿の女性に案内されて行く。百貨店の中のような高級ホテルのロビーのような。女は華やかな顔立ちをしているので、半分はご機嫌取りのつもりで、半分は本心から、貴女のような綺麗な人を忘れるはずがないから、やはり私はここに初めて来たと思う、と言う。女が何と答えたかは覚えていない。確かに知らない顔だった。
図書館にいる。夢で見る公立図書館や大学の図書館、書店などはいつも雰囲気が似ている。
私は何か要求があって守衛室へ行く。扉が開くなり、大柄な初老の守衛がホテルマンのような制服を身につけて立っている。守衛はにこやかに、あなた昨日もここにいらっしゃいましたよ、と言う。私は初め、そんなはずはないと否定しようとする(だってこれは夢なのだ……夢だということを夢の中の私は理解している!)だが少しずつ、自身の認識に対する疑いが首をもたげる。そういえば私は、ここへ来る夢を昨日も見たのではなかったか? 昨日なのか、二度寝をする前なのかはともかく……(などと考えてしまうところが夢の中の思考の限界だ、実際には同じ夢など見ていない)。
派手な容姿の女性に案内されて行く。百貨店の中のような高級ホテルのロビーのような。女は華やかな顔立ちをしているので、半分はご機嫌取りのつもりで、半分は本心から、貴女のような綺麗な人を忘れるはずがないから、やはり私はここに初めて来たと思う、と言う。女が何と答えたかは覚えていない。確かに知らない顔だった。
風邪様の症状。土日祝と盆休みの狭間でなんとか病院に行けた。流行っているからとその場で新型コロナウイルス感染症の検査、結果陰性。風邪でしょうということで種々の薬をこれでもかというほど出されて帰宅。
今月も長いので折りたたみ。というより今後ずっとそうなる気がする。
自分のために
純文学を2冊とホラー小説を2冊読んだ。特筆すべき事項として、読みたいリストに入れていたハン・ガンの「少年が来る」を読んだ。ハン・ガン作品はいつも、没入感のあとに押し寄せる巨大で重たい何かを引きずることになる。
◆小島:小山田浩子
「小島」「ヒヨドリ」「ねこねこ」「けば」「土手の実」「おおかみいぬ」「園の花」「卵男」「子猿」「かたわら」「異郷」「継承」「点点」「はるのめ」
前に図書館で借りたが殆ど読めぬまま返却した、と思っていたのだが、「かたわら」の途中まで読み進めていたことに気づいた。
心がざわざわする良作が多いのだが、なぜか、この時期少しスランプ気味だったのではと思ってしまう。もっと大きなものをこの人に期待しているせいか。大きなものを見いだすのは読み手にかかっているということか。 好きだった作品。
「けば」ひりつくような、しょうもない人間関係の一方、ゆったり死んだまま正体不明の毛羽立った存在に分解されゆく死骸の自由さ。
「土手の実」突然出現した樹になっていた正体不明の実。移ろいゆくもの。
未熟な猿真似の子育てを野生の猿に看破されているかのような「子猿」をそのように読む人はどれくらいいるのだろうか。
◆撮ってはいけない家:矢樹純
◆或る集落の●:矢樹純
「或る集落~」の発売前PRとして冒頭が公開されており、風景描写などの端正さもなかなかで面白そうだったので前作と共に借りてきた。同時に読んでいたのがハン・ガンなので描写がいいと言ってもやはり紋切り型の表現が目立つのは仕方ない。連作短編集「●」はなかなか味わい深い謎めいた余韻で好みだった。ばらばらに作られたものを共通の登場人物で繋ぐ手法で、すっきり謎解きがなされるわけではない。反対に、探偵役がいる「家」の方は次から次へと謎や不気味な事象が生じて終始緊張感があるが、全体を通じた主題のようなものは曖昧で、澤村伊智の比嘉姉妹シリーズのようなメッセージ性を期待すると少々物足りないか。
◆少年が来る:ハン・ガン
読みたいリストに入れていた一冊。ハン・ガンは「ギリシャ語の時間」「回復する人間」「菜食主義者」が既読、かな。光州事件を題材に、聞こえない声を丁寧に聴き取り、殺された者、生き残った者、何かを喪った者たちの断章を書く。文章力、という言葉は底が浅い気がして、特に文学作品に対しては使いたくないのだが、いやこれは文章力だ。文章の力であると思う。
塔のように積み重なる声。
何度も折って……。
投獄の記憶。
私にも覚えがある、トラウマをこんなに的確に表現した文章を他に知らない。
光州事件で命を落とした、数えで15歳だった少年の母の声で物語──と言っていいのか──は終わる。
畳む
子のために
◆どのはないちばんすきなはな?
◆ももも
◆ぱたぱたえほん
◆はしるのだいすき
◆スプーンちゃん
◆だーれのおしり?
◆はんぶんこ
◆でてこいでてこい
◆へびにゅにゅにゅ
畳む
その他
今月もアレルギー関連の本を。
◆専門医ママが教える!子どものアレルギーケア:岸本 久美子
畳む