2023年12月の投稿[4件]
2023年12月25日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
2023年12月24日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
車窓から #詩
あおい光が夜の奥をよぎる
ひとつ
息をする間に
またひとつ
かつて私を呼びとめたもの
朝に枯れる花のように
早くも希望の残り香を立てている
夜に属する光
人工の。
今でも私は
どうしようもなく置いてくる
ガラスを曇らす雨滴と
もはや見分けのつかぬひと雫を
闇の彼方にまたたく
踏切のあおい光のもとへ
あおい光が夜の奥をよぎる
ひとつ
息をする間に
またひとつ
かつて私を呼びとめたもの
朝に枯れる花のように
早くも希望の残り香を立てている
夜に属する光
人工の。
今でも私は
どうしようもなく置いてくる
ガラスを曇らす雨滴と
もはや見分けのつかぬひと雫を
闇の彼方にまたたく
踏切のあおい光のもとへ
2023年12月9日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
眠り #詩
太陽光発電のパネルと
キャベツ畑で大地を覆って
わたくしたちは眠りにつきます
暗く涼しい土の中で
目を閉じて横たわって
また起きられたらいいけれど
わからないから手を繋いで
誰も住まない団地のベランダ
洗濯物がはためいています
電車は律儀に基地へと帰り
最後の水で洗われました
わたくしたちがつくったもの
愛したもの
のこしたかったもの
かいた地図
わたしにだけ朝が来てしまったらどうしよう
土から這い出て、真っ暗闇に
弱った手足でベランダへよじ登り
誰かのバスタオルで体をつつんで
裸足にキャベツ畑の土を踏む
確かな冷たさを指先に見つけ
外葉の夜露に喉を鳴らして
ひと息ついて思うでしょうか
とても、とても静かだと
その日を思ってわたしはさびしいのです
眠りにつく前からはやくも
まぶたを夜露が濡らすほど
太陽光発電のパネルと
キャベツ畑で大地を覆って
わたくしたちは眠りにつきます
暗く涼しい土の中で
目を閉じて横たわって
また起きられたらいいけれど
わからないから手を繋いで
誰も住まない団地のベランダ
洗濯物がはためいています
電車は律儀に基地へと帰り
最後の水で洗われました
わたくしたちがつくったもの
愛したもの
のこしたかったもの
かいた地図
わたしにだけ朝が来てしまったらどうしよう
土から這い出て、真っ暗闇に
弱った手足でベランダへよじ登り
誰かのバスタオルで体をつつんで
裸足にキャベツ畑の土を踏む
確かな冷たさを指先に見つけ
外葉の夜露に喉を鳴らして
ひと息ついて思うでしょうか
とても、とても静かだと
その日を思ってわたしはさびしいのです
眠りにつく前からはやくも
まぶたを夜露が濡らすほど
2023年12月8日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
私は元来悲観的すぎるほど悲観的な人間なわけですが、歳を重ねた結果なのか、ずっと悲観的でいる体力がなくなってきたように感じています。
ただ単に悲観的な態度でいることは百害あって一利なし。それも頭ではわかっているし、とにかくこの頃は悩み苦しむだけで疲れる。体力が要る。なけなしの体力気力をこんなことに使いたくない。
そんなわけで、ついには何かと思い煩うのをやめて思考停止の境地にある今日この頃。私の乏しいキャパシティを、しょうもない苦悩の堆積がとうに埋めてしまったのでしょうか。ひとまずは降り積もった悲しみや心配事の上に腰掛けて、沈む太陽や昇る月を眺めています。
季節は巡る、どうせ足を止めるならせめて陽当りのいい場所で。
ただ単に悲観的な態度でいることは百害あって一利なし。それも頭ではわかっているし、とにかくこの頃は悩み苦しむだけで疲れる。体力が要る。なけなしの体力気力をこんなことに使いたくない。
そんなわけで、ついには何かと思い煩うのをやめて思考停止の境地にある今日この頃。私の乏しいキャパシティを、しょうもない苦悩の堆積がとうに埋めてしまったのでしょうか。ひとまずは降り積もった悲しみや心配事の上に腰掛けて、沈む太陽や昇る月を眺めています。
季節は巡る、どうせ足を止めるならせめて陽当りのいい場所で。
クリスマスの朝にプレゼントが置いてあるなんて何年ぶりだろう、子供時代以来かもしれない。
エンデの「はてしない物語」が枕元にあった朝を思い出しました。何だか涙のようなものがすっと胸の奥から広がってくるのを感じたが、猫の顔が面白くて笑ってしまった。